This is the excellent work of satsuma with a gorgeous round crest as its theme. You will be captivated by the detailed depiction using high quality pigments. The exquisitely crafted silver hoya that was created to match the main body also speaks to the value of incense burner at the time.
Inquiry
- Product Code
- 240108-5
- Period
- Edo-Meiji Period
19th century
- Weight
- 439g
- Body Diameter
- 14.6cm
- Top Diameter
- 8.2cm
- Height
- 11.9cm（Including Silver Hoya：14.3cm）
- Description
- Silver Hoya
The Box in which to save the work
- Condition
- Excellent Condition
There is a kiln scratch inside
It meets the requirements of the excellent work with its elegant shape, calming glaze, and excellent condition.
At the beginning of the meiji period, when the reputation of satsuma ware skyrocketed and it entered a period of great prosperity, with markets all over the world, these gorgeous decorative pottery were actively exported to western countries under the trademark “SATSUMA” and were well received.
It is molded thinly using skilled potter’s wheel technology and is very light. The round crest reminiscent of a family crest is meticulously drawn in red, blue, green, and gold.
The edge is covered with transparent glaze, so it is likely that it was made with the intention of making silver hoya.
The round design（flowers of the four seasons）are carefully decorated to match the main body. The japanese metal carving technology is a perfected art and craft that is unique in the world, and the metal carvings of this period are highly regarded around the world.
薩摩焼
薩摩焼とは薩摩国鹿児島藩島津家の庇護の下に御用焼として焼成された陶磁器です。
桃山時代における特筆すべき文化の一つは千利休による茶道確立と侘び茶の流行です。
利休門下の茶人として知られる17代当主・島津義弘も自領内での茶陶焼成を試みました。
文禄・慶長の役で朝鮮半島から陶工を召致してきた事が開窯の契機となっています。
薩摩焼諸窯は主に竪野焼、苗代川焼、元立院焼、龍門司焼、平佐焼に大別されています。
「黒薩摩（黒物）」と「白薩摩（白物）」を主体とし、
古帖佐、火計り手、宋胡録手、蛇蝎釉、鮫肌焼、錦手（金襴手）等の多彩な種類が知られています。
18世紀には平佐焼が興り、色絵や染付を中心とした華麗な装飾磁器が展開されました。
豪華絢爛の錦手は竪野系（藩窯）の窯で開発が進められ、19世紀に入って隆盛を極めました。
1855（安政2）年に28代当主・島津斉彬は、
鹿児島市吉野町磯の別邸内に「磯窯（磯御庭焼）」を開窯しました。
斉彬は富国強兵・殖産興業を目的とした集成館事業として、
薩摩焼においても苗代川焼の朴正官を召致して試験改良や開発研究に従事させた結果、
白盛絵具の実用化や金盛技法の確立によって錦手の完成に大きく寄与しました。
1857（安政4）年には薩摩藩営陶磁器製造所の支部が苗代川に設立され、
12代沈壽官が磁器方主取に任命されました。
磯窯は1863（文久3）年の薩英戦争で閉窯しました。
この薩英戦争を機に薩摩国と英国は協定を結びます。
1858（安政5）年に江戸幕府はアメリカとの間に日米修好通商条約を締結し、
次いで、オランダ、ロシア、イギリス、フランスとも修好通商条約を締結しました。
1859（安政6）年に長崎港、函館港（北海道）、横浜港（神奈川県）が開港され、
1868（明治元）年に神戸港（兵庫県）、新潟港が開港されると諸外国との貿易が開始されました。
1867（慶応3）年、鹿児島藩は朴正官の「錦手花瓶」をパリ万国博覧会に出品しました。
更に1873（明治6）年のウィーン万国博覧会に出品された12代沈壽官の錦手が好評を博し、
名声は飛躍して世界を市場にした薩摩焼の大盛況時代を迎えました。
この華麗な装飾陶器は「SATSUMA」の商標で輸出され、欧米諸国で特に愛好されました。
このように好評を博した事から其々の土地でも薩摩風陶器は生産され、
「本薩摩」に対し、「京薩摩」、「大阪薩摩」、「横浜薩摩」、「東京薩摩」等と呼ばれています。
しかし、1897（明治30）年前後から急速に人気を落として衰退の傾向を辿り、
大正年間（1912～26）には欧米諸国の需要を殆ど失いました。
要因は大量生産による粗製乱造であったとされています。
近代、錦手は主な輸出先であった欧米諸国から相次いで里帰りしています。
現在は15代沈壽官を中心とし、その伝統を受け継いでいます。