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 天平堂

Special Preview先行紹介

古赤絵蓮鷺文平皿(明時代中期~後期)

御売却済

自由闊達な筆致で蓮池白鷺文が彩られた古赤絵の優品です。古赤絵とは正徳年間(1506~21)から嘉靖年間(1522~66)を中心に景徳鎮民窯で焼成された色絵磁器であり、明末清初の南京赤絵等と区別して、より古様の赤絵という意味合いがあります。青花(染付)を併用しない温かみある乳白色の磁胎に濃厚華麗な彩色が特徴を示し、その凛とした佇まいは古格と特別な空気感を纏っています。

商品コード
241007-9
時代
明時代中期~後期
16世紀
重量
700g
口径
24.0cm
高さ
5.1cm
底径
14.4cm
次第
桐箱
アクリル皿立て
来歴
繭山龍泉堂
状態
縁に入が1本あります

柔らかな地肌に彩色もよく残っており、良好な状態を保っています。縁の入は肉眼では判別が付きません。表面に制作過程で生じた鳥足(地貫入)が見られますが、裏面には通っていません。

Photo Gallery

明時代


古赤絵とは明時代の正徳年間(1506~21)から嘉靖年間(1522~66)を中心に、
景徳鎮民窯で焼成された色絵磁器です。
この頃より五彩の技法は飛躍的発展を遂げます。

古赤絵蓮鷺文平皿(明時代中期~後期)-1

中国において白鷺は白羽の美しさや優雅な姿が好まれ、
蓮と同じように泥中に染まらない高潔な人格の喩えとして好まれた文様です。
蓮池に鷺の文様は、「蓮=連」、「鷺=路」のように発音が通じることから、
「一路連科(続けて科挙に合格する立身出世)」を寓意します。

古赤絵蓮鷺文平皿(明時代中期~後期)-2

見込み周囲には鋸歯、菊唐草、四方襷の帯文が伸びやかに巡らされています。

古赤絵蓮鷺文平皿(明時代中期~後期)-3

高台内には二重円圏内に赤で「何文自造」銘が記されており、
これは陶工や工房主の名を示していると推測されます。

古赤絵蓮鷺文平皿(明時代中期~後期)-4

乳白色の磁胎が濃厚な彩色をより引き立てています。
古赤絵は基本的に青花(染付)は併用されないのが特徴です。

古赤絵蓮鷺文平皿(明時代中期~後期)-5

繭山龍泉堂さんのお取り扱いとなる由緒ある来歴です。

古赤絵蓮鷺文平皿(明時代中期~後期)-6


古赤絵

古赤絵とは明時代の正徳年間(1506~21)から嘉靖年間(1522~66)を中心に、
景徳鎮民窯で焼成された色絵磁器です。
明るい乳白色を呈した素地に濃厚で鮮やかな赤を主体とし、緑、黄、稀に青色も加えられました。
基本的に青花(染付)は併用されません。
官窯のような精緻さには欠けますが、自由奔放で大らかな味わいに魅力があります。
器種の多くは盤、皿、鉢、碗、合子等で壷や瓶等は比較的少なく、
文様には花唐草、蓮池水禽、魚藻、孔雀牡丹、龍、鳳凰、人物文等が知られています。
国内向けに生産されただけでなく、日本、東南アジア、中近東にも輸出されました。
在銘に「陳文顕造」、「陳守貴造」、「陳守劉造」、「何文白造」等が知られており、
陶工や工房主の名を示していると推測されます。