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 天平堂
斑唐津茶碗(桃山時代)

Special Preview先行紹介

斑唐津茶碗(桃山時代)

御売却済

岸岳系のトップブランド・帆柱窯における斑唐津の伝世品です。胎土に含まれる微粒の鉄分が溶け出したり、窯を焚く燃料である松灰が掛かったりして、還元焼成で乳白色の表面に青色の斑文が美しく出ています。ざんぐりとした砂目の温かみある土味で、竹節高台になっています。瑞々しく柔らかな釉調で口当たりの良さは絶品です。ここまで優れた状態は皆無といえ、希少性とも相俟って入手は困難を極めます。旧蔵者が元禄七歳(1694年)に墨書きした時代箱も嬉しいです。

商品コード
230402-4
時代
桃山時代
16世紀末期
重量
235g
口径
12.0×10.4cm
高さ
6.7cm
底径
5.5cm
次第
時代箱
古筆家13代 了信 識箱(呼名:わんなり)
状態
完品(無傷)

抜群の土味と柔らかく美しい釉調、これ以上は望めない最高の状態を保っています。

Photo Gallery

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年表(桃山~江戸時代)


古唐津

唐津焼とは肥前国唐津藩を中心とした肥前地方で焼成された陶器です。
名称は唐津港から積み出しされた事に由来しており、
「一樂、二萩、三唐津」と謳われるように茶陶としても高い評価を受けています。
16世紀末期に佐賀県北部の唐津市北波多地区で、
岸岳城主・波多三河守親が朝鮮から陶工を召致して開窯したと推測されており、
この岸岳城下には唐津焼草創期の古窯跡が点在しています。
1593(文禄2)年に波多氏が豊臣秀吉の勘気に触れて改易されると、
岸岳陶工達は肥前各地に離散し(岸岳崩れ)、
寺沢志摩守広高が入封して肥前国唐津藩が成立しました。
波多氏改易と岸岳諸窯の廃業は、
1593(文禄2)年以前から古唐津が焼成されていた根拠の一つであり、
唐津焼創始については発掘調査や研究から天正年間(1573~92)頃と推測されています。
文禄・慶長の役(1592~98)で召致されてきた渡来陶工により、
桃山~江戸初期に素朴で優れた作品を多く焼成した隆盛期を迎える事になります。
文禄の役で豊臣秀吉が名護屋城に滞陣した際、
古田織部も1592(文禄元)年から約一年半滞在し、
唐津諸窯を直接指導した事が指摘されています。
又、連房式登窯も唐津から美濃に伝わって久尻元屋敷に築窯されており、
朝鮮からの技術導入が日本の窯業に齎した功績は計り知れません。
唐津焼の登場は「織部茶会記」に「唐津焼皿」という名称で1602(慶長7)年に初出し、
慶長年間(1596~1615)に集中して現れています。
17世紀中頃には「古唐津」という表記が茶会記で既に使用されています。
唐津焼はその殆どが一般庶民の日用品として量産された物ですが、
点茶が流行した桃山~江戸初期頃には茶人間の眼に留まって茶陶に見立てられました。
中には茶人や茶道具商による注文品もあり、
全体的な総数からすると極めて少ない事から特に高い評価を受けています。
17世紀に入ると唐津焼にとって大きな事件が生じる事になります。
渡来陶工・李参平(和名:金ヶ江三兵衛)による泉山陶石の発見と磁器焼成の成功です。
伊万里焼の生産拡大は唐津焼衰退に大きな影響を与えました。
江戸前期には三島唐津や二彩唐津に特色が見られるもの古唐津程の魅力は失われ、
以後は僅かに御用窯(御茶碗窯)が残るだけとなりました。
昭和初期頃に古唐津研究家の金原京一(陶片)氏、水町和三郎氏、古舘九一氏は、
肥前一帯の唐津古窯跡を次々と発掘して何万点という貴重な陶片資料を提供しました。
飾らぬ土味と郷愁を誘う豊かな色合いは朗らかさや健やかさに満ちており、
土と炎により生み出された芸術の真髄です。


斑唐津

斑唐津とは失透性の藁灰釉が施された唐津焼です。
白濁した釉薬が変化に富んだ斑状になり、
古唐津の中でも最も古い岸岳系の窯で多用された技法として知られています。
還元焼成では乳白色の中に青みが差した物も見られ、
酸化焼成では黄ばんだ風合いとなります。


帆柱窯

佐賀県東松浦郡北波多村稗田に所在した窯跡です。
藁灰釉を施した斑唐津に特色があり、
土灰釉、長石釉、叩き釉も用いられています。
皿に重ね焼きは殆ど見られず、器物により砂目積み、貝目積みがあります。
瀬戸唐津も焼成されました。