無駄を削ぎ落とした豊かな造形に特徴があり、絶妙な焼き肌に現れたカセ胡麻やサンギリの景色は使用前に水を打つことで、表情を一変させます。「備前の徳利に唐津のぐい呑」と称されるように、備前の徳利は水を清らかに保ち、酒の味わいをいっそう引き立ててくれます。その口造りは酒を注ぐ所作に心地よい律動をもたらし、使い手の心に寄り添います。中村六郎が生涯こよなく愛した酒への深い理解が結晶しており、晩年の境地を象徴する徳利です。
- 作者
- 中村六郎
1914(大正3)年 - 2004(平成16)年
- 重量
- 412g
- 横幅
- 11.0cm
- 口径
- 3.2cm
- 高さ
- 10.5cm
- 底径
- 5.5cm
- 付属品
- 共箱
共布
栞
- 備考
- 9分目で約350ml
- 状態
- ・完品
中村六郎 1914(大正3)年 – 2004(平成16)年
中村六郎は岡山県備前市伊部に生まれました。
終戦までは会社勤めをしていましたが、
1945(昭和20)年より金重陶陽に師事し、本格的に作陶の道へ進みました。
1961(昭和36)年、「六郎窯」を築窯して独立しました。
1986(昭和61)年、伝統工芸士の認定を受けました。
岡山日日新聞賞を受賞しました。
1989(平成元)年、勲七等青色桐葉章を受章しました。
こよなく酒を愛した豪快な酒豪として知られ、
その飾らない人柄は作品にもそのまま映し出されています。
中村六郎の仕事の魅力は、魂の自由さを感じさせる点にあり、
呑み手の心を知り尽くした造形は比類なく、
酒器の分野では「徳利の六郎」と称される第一の名手として高く評価されています。











