三島手酒盃(伊藤明美)
12,100円(税込)
丁寧に施された象嵌文様が雅味ある雰囲気を醸し出しています。
- 作者
- 伊藤明美
1964(昭和39)年生
- 重量
- 61g
- 口径
- 6.8cm
- 高さ
- 3.6cm
- 底径
- 2.7cm
- 次第
- 共箱
共布
- 状態
- 新品
三島
三島とは象嵌文様のある粉青沙器です。
「三島」という名称の由来には、
象嵌文様が三嶋大社(静岡県)の三嶋暦の字配りに似る事に因んで名付けたとの説が有力で、
三島(現:巨文島)を経由して請来された事に因んで名付けたとする説も知られています。
高麗時代に隆盛した象嵌青磁が徐々に衰退し、
1392年に李成桂が李氏朝鮮を建国した後の新時代を反映するかのように、
15世紀に象嵌技法を駆使した作風に転化しました。
素地が生乾きの軟らかい間に陰刻や印花で文様を施して白土を埋め込みます。
鉄分を多く含んだ素地に表現された白象嵌は釉薬を通して雅味が感じられ、
慎ましいながらにも華やいだ静かなる品格を備えています。
侘び茶が隆盛した室町~桃山時代には茶の湯に取り上げられ、
唐物茶碗の硬質さと異なった持ち味は以後の茶の湯の世界に新しい展開を促しました。
文様や技法によって暦手、花三島、礼賓三島、彫三島、刷毛三島、御本三島等に分類され、
その無垢な味わいや温かみは日本の茶人に愛玩されてきました。
主たる茶碗の一つとして「写し」も繰り返し手掛けられています。
伊藤明美 1964(昭和39)年生
福岡県田川市に生まれる。
1992(平成 4)年 福岡県立田川高等技術訓練校にて陶芸の基礎を学ぶ。
1993(平成 5)年 有光武元氏に師事。
1997(平成 9)年 福岡県田川市にて作陶を始める。
NHK文化センター(北九州)陶芸講師となる。
2005(平成17)年 鞍手竜徳高校にて陶芸講師となる。
京都や東京でも個展を開催し、全国に根強いファンを有する。