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 天平堂
天平の風(2)

天平の風(2)

2021年4月23日

今回は公私共にお世話になっております、とある内科医の先生(お客様)について記させて頂きます。
私が先生と初めて出会ったのは店舗が北九州にあった頃、インターネット通販がきっかけでした。

先生はお酒をこよなく愛し、当時は近現代工芸の酒器を求め始めて間もない頃だったと伺っております。
物腰の柔らかい爽やかな方だなぁ、と感じたのを今でもはっきりと懐かしく思い出します。

お仕事のお昼休みにお時間を見つけられ、しばしばご来店頂いたりしておりましたが、
気が置けないお客様ですと、話好きな父は止まらなかった為、
幾度もお昼休みをご超過なされたのではないかとご察し致します。
(本当に申し訳ございませんでした。。)

先生はお忙しい傍ら、嫌な顔一つせず、私の様々な相談に乗って頂き、
その都度、ご自身の事のように親身に導いて下さいました。
いつしか先生とご一緒させて頂きますお食事も家族の日常のような情景となり、
西中洲にある先生行きつけのBARで、北九州から福岡(博多)への移転を誓いました。
先生のご助言、後押しがなければ、「福岡への移転」いう私の夢は実現していなかったかもしれません。

大変おこがましいのですが、お客様という関係性を超えて私は実の兄のように思っております。
今お付き合いのある様々な方々とのご縁をお繋ぎ頂いたりと、本当に数えれば枚挙にいとまがありません。
この仕事に就いていなければ、間違いなく出会う事のできなかった方の一人です。
陰からいつも私達を見守って下さいます先生には感謝しかございません。

私がアート・ディーラーとして気に入った作品を取り扱い、
日々生活できます事も支えて頂いておりますお客様あっての事であり、
これからも使命感と誇りを持って精進していきたいと思っております。
いつしか私にも後進ができ、道に迷っている際には、
温かく、時に厳しく、先生のように導いていける存在に近付きたいです。
どうかこれからもご指導宜しくお願い申し上げます。


「天平の風」は天平堂に関わって下さった皆様への感謝を込め、綴ってゆくコラムです。
一つひとつの出会いや記憶にそっと風を添えるように。