濃やかな上絵付けが冴えわたる魁手の呉須赤絵です。花は瑞々しい息吹を宿し、鳥は伸びやかに羽ばたき、その無心の筆致が織りなす景色は楽園を連想させ、眺めるほどに心をほどくような軽やかな愉悦が広がります。飾らぬ奔放さと洒脱な趣を兼ね備えた作風は、席中に華やぎと気韻を添え、当時の茶人たちにも愛されました。菓子鉢としてはもちろん、懐石の預鉢、塗蓋を誂えて水指に見立てることもでき、しつらえの広がりも魅力です。
⇒ 京都国立博物館 所蔵品(外部サイト)
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- 商品コード
- 251213-5
- 時代
- 明時代
17世紀前半
- 重量
- 723g
- 口径
- 21.8×21.3cm
- 高さ
- 9.6cm
- 底径
- 8.5cm
- 次第
- 塗箱
- 状態
- ・良好な状態を保っております
- ホツ
- ・高台に小ホツが2箇所あります(画像参照)

呉須赤絵
呉須赤絵とは明時代末期を中心に福建省南部の漳州窯で焼成された色絵磁器です。
その様式は景徳鎮民窯における古赤絵や金襴手の系譜を受け継ぎつつ、
そこから独自に展開されたものと捉えられています。
基本的に染付は下地に用いられず、乳白色の失透釉が内外に厚く施されています。
上絵付けは赤色を基調に緑や青色が加えられ、
時に荒々しささえも帯びる筆致には独特の風格が醸し出ています。
稀に赤玉文様の上に金箔を施した例も見られます。
焼き上がりは全体的にボテボテとした甘い作品が多く目立ちます。
砂を敷いて器物を焼成していたため、底部に砂が付着している点も特有の景です。
文様構成には「天下一」の文字銘やアラビア文字を描いた作品もあり、
東南アジアから日本を主商圏としていた背景が窺えます。
日本の茶人は玉取獅子鉢や魁手鉢を高く評価し、
その奔放さと異国趣味は、茶の湯の世界に新たな美意識をもたらしました。










