豊かな量感を湛えた器形に、唐時代の美質が凝縮された万年壷です。微紅色の白胎表面に乳白色の化粧土を施し、その上から透明釉を掛ける三層構造を成します。やや緑を帯びた釉調には、不純物を完全に除き切れなかった初期の様相が表れています。特筆すべきはその堂々たる大きさであり、有蓋の一対として現存する例はきわめて稀少です。「中国古陶磁名品70選」に出陳された際には、出土品特有の土の付着が色濃く認められますが、弊店にて専門家が丁寧に発掘土を除去し、本来の清澄な表情を取り戻しました。唐白磁が成熟へと向かう過程を端的に示す、資料性と美観を兼ね備えた優品です。
⇒ 九州国立博物館 所蔵品(外部サイト)
- 時代
- 唐時代
7 - 8世紀
- (A)
重量
横幅
口径
高さ
底径
3,430g
27.2cm
14.2cm
31.0cm
12.2cm
- (B)
重量
横幅
口径
高さ
底径
3,360g
26.9cm
14.0cm
30.5cm
12.2cm
- 付属品
- 桐箱
- 来歴
- 中国古陶磁名品70選、一九八九、福山市立福山城博物館、No.19、所載品
- (A)状態
- ・肌合いはややマットな風合いを呈しております
・胴に窯疵(付着痕)があります
・わずかな釉薬の剥離があります
・蓋に共直しが3箇所あります(画像参照)
・口縁に共直しが1箇所あります(画像参照)
- (B)状態
- ・肌合いはややマットな風合いを呈しております
・わずかな釉薬の剥離があります
・蓋に共直しが1箇所あります(画像参照)
・口縁に共直しが2箇所あります(画像参照)
万年壷
万年壷とは広やかな口縁からゆるやかに張り出す肩、
そして胴裾へと穏やかに絞り込まれる優美な曲線を特徴とする壷です。
蓋は甲がふっくらと盛り上がり、頂部には宝珠形の摘みが据えられています。
名称の由来は内部に穀物を納めて墳墓に副え、
死者の永遠の糧にしたと考える説が広く知られています。
そのゆったりとした量感と豊満な姿は、
唐時代を代表する器種のひとつとして高く評価されています。


























