井上萬二
Manji Inoue
井上萬二 / 康徳
井上萬二 1929(昭和4)年-2025(令和7)年
井上萬二は佐賀県に生まれました。
1943(昭和18)年、西松浦郡国民学校高等科卒業後、海軍飛行予科練習生として入隊しました。
1945(昭和20)年の終戦による復員後は12代酒井田柿右衛門に師事して磁器製法を学び、
奥川忠右衛門に師事して轆轤技法を修得しました。
1958(昭和33)年、佐賀県立窯業試験場に入所しました。
後進の研究生の技術指導に当たると共に白磁器の成形及び白磁釉の研究に努めました。
1969(昭和44)年、米国のペンシルバニヤ州立大学美術学科で作陶を指導しました。
1971(昭和46)年に佐賀県立窯業試験場を辞職して独立しますが、
以後も非常勤嘱託として、
1984(昭和59)年まで作陶を指導しました。
日本工芸会正会員となりました。
1976(昭和51)年、米国のペンシルバニヤ州立大学美術学科で作陶を指導しました。
1979(昭和54)年、「現代の名工」として労働大臣表彰を受けました。
1983(昭和58)年、米国のニューメキシコ州立大学美術学部で作陶を指導しました。
1985(昭和60)年、佐賀県立有田窯業大学校轆轤成形研修嘱託となりました。
1986(昭和61)年、佐賀県芸術文化功労賞を受賞しました。
1987(昭和62)年、日本伝統工芸展で文部大臣賞を受賞しました。
1990(平成2)年、佐賀県重要無形文化財に認定されました。
1993(平成5)年、佐賀県県政功労賞を受賞しました。
1995(平成7)年、重要無形文化財「白磁」の保持者(人間国宝)に認定されました。
佐賀新聞文化賞を受賞しました。
日本伝統工芸展鑑査委員となりました。
1997(平成9)年、日本伝統工芸展の出品作品が国立近代美術館に買い上げられました。
2000(平成12)年、作品が茨城県立美術館に買い上げられました。
紫綬褒章を受章しました。
2001(平成13)年、作品が岐阜県立美術館に買い上げられました。
2002(平成14)年、西日本文化賞を受賞しました。
2003(平成15)年、日本伝統工芸展審査員に就任しました。
旭日中綬章を受章しました。
轆轤の名手として知られるその作品は高度な技術に裏付けられた端正な形状を成し、
温雅で気品ある清浄な白磁の色調が味わい深い柔和な世界を形成しています。


井上康徳 1958(昭和33)年-2020(令和2)年
井上康徳は井上萬二の長男として佐賀県に生まれました。
1981(昭和56)年、成蹊大学工学部経営工学科を卒業後、父に師事して家業に従事しました。
1988(昭和63)年、朝日新聞社金賞を受賞しました。
1990(平成2)年、日本工芸会正会員となりました。
1991(平成3)年、一水会展で一水会賞を受賞しました。
1993(平成5)年、一水会展で一水会賞を受賞しました。
1995(平成7)年、一水会会員となりました。
1997(平成9)年、一水会会員優賞を受賞しました。
1998(平成10)年、作品が国際交流基金に買い上げられました。
佐賀県展で知事賞を受賞しました。
2000(平成12)年、西部工芸展で正会員賞を受賞しました。
2001(平成13)年、一水会会員優賞を受賞しました。
2002(平成14)年、西日本陶芸展で優秀賞(文部科学大臣奨励賞)を受賞しました。
2003(平成15)年、一水会委員に就任しました。
西日本陶芸展で優秀賞(経済産業大臣奨励賞)を受賞しました。
2004(平成16)年、一水会審査員に就任しました。
2005(平成17)年、佐賀県展で知事賞を受賞しました。
2007(平成19)年、佐賀新聞文化奨励賞を受賞しました。
2011(平成23)年、西部伝統工芸展で朝日新聞社大賞を受賞しました。
一貫して白磁の表現に取り組み、
伝統技術と現代感覚を融合させた作風を展開しました。