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 天平堂

Special Preview先行紹介

方格規矩四神鏡(後漢時代)

御売却済

中央の方格には十二支が小乳の間に配され、内区には規矩(T・L・V字形の規則性ある文様)、小乳、細線により主文様となる四神(青龍、朱雀、白虎、玄武)や瑞獣の図像を有しています。この図案は古代中国人が懐いた宇宙観に基づいており、天は円く、地は方形であるという「天円地方」を表現しています。鈕座の周りの方格は大地、周縁は天穹、方格四辺の中央から外へ突出したT字形(規)は天を支える柱と梁、周縁から内側へ突出したL・V字形(矩)は天を繋ぎ止める役割を果たしています。流雲文の縁は有翼の仙人や瑞獣がその流れによって天を翔け巡ると考え、四神は方位を守り、陰陽の動きを順調にし、整然とした天地の動向に同調する事が理想とされました。方格規矩四神鏡は一頂点を極めた漢鏡と云えます。銘文帯には次の長銘が記されています。

「尚方作竟真大好 上有仙人不知老 渇飲王泉飢食棗 浮游天下敖四海 壽如金石為国保」

⇒ 文化遺産オンライン(外部リンク)

商品コード
250305-2
時代
後漢時代
1世紀
重量
753g
口径
18.7cm
鈕高
1.1cm
次第
桐箱(張込箱、やや痛みがあります)
状態
良好

目立った痛みもなく、とても良好な状態を保っています。

Photo Gallery

銅鏡

古代における鏡のルーツは水面に姿を映した水鏡でした。
中国鏡の多くは銅を原料として鋳造されており、青銅は銅と錫の合金、白銅は錫を多く含む青銅です。
鉄鏡、鉛鏡、稀に特殊な石鏡も知られています。
鏡が一般的に普及し始めたのは東周時代からで青銅器に代わるように鏡が盛行し、
富みや権力を象徴するものとして尊ばれました。
古代中国人は鏡に特別な信仰があり、背面文様は時代における思想を反映しています。
記された様々な銘文は鏡を保持する事により、
幸福や富貴を招き、長寿と高い位禄が保障され、子孫が繁栄する願望を伝えています。
人を眩惑させる万物の霊も鏡に映すと真の姿を見抜く事ができる特殊な呪力も信じられ、
謀叛人の本心を見破るものとして秦の始皇帝は照膽鏡を宮殿に掲げたとも伝えられます。
宋時代以降は衰退の傾向を辿りながらも清時代まで造られますが、
鏡質も悪くなり、文様も漢鏡や唐鏡の模倣の域を出る事ができません。