Special Preview先行紹介
豊満な造形に柔らかな肌合いを呈した彫三島瓶です。胴部に現れた雨漏りが侘びた趣を醸し出しています。
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- 商品コード
- 230903-10
- 時代
- 朝鮮時代
15世紀
- 重量
- 1,367g
- 胴径
- 15.2cm
- 口径
- 5.9cm
- 高さ
- 24.5cm
- 底径
- 9.4cm
- 次第
- 桐箱(壺中居 箱)
壺中居 解説書
- 来歴
- 壺中居
- 状態
- 完品(無傷)
高台に窯疵があります
抜群の土味、柔らかな釉調、優れた状態と一級品の条件を満たしています。
三島
三島とは象嵌文様のある粉青沙器です。
「三島」という名称の由来には、
象嵌文様が三嶋大社(静岡県)の三嶋暦の字配りに似る事に因んで名付けたとの説が有力で、
三島(現:巨文島)を経由して請来された事に因んで名付けたとする説も知られています。
高麗時代に隆盛した象嵌青磁が徐々に衰退し、
1392年に李成桂が李氏朝鮮を建国した後の新時代を反映するかのように、
15世紀に象嵌技法を駆使した作風に転化しました。
素地が生乾きの軟らかい間に陰刻や印花で文様を施して白土を埋め込みます。
鉄分を多く含んだ素地に表現された白象嵌は釉薬を通して雅味が感じられ、
慎ましいながらにも華やいだ静かなる品格を備えています。
侘び茶が隆盛した室町~桃山時代には茶の湯に取り上げられ、
唐物茶碗の硬質さと異なった持ち味は以後の茶の湯の世界に新しい展開を促しました。
文様や技法によって暦手、花三島、礼賓三島、彫三島、刷毛三島、御本三島等に分類され、
その無垢な味わいや温かみは日本の茶人に愛玩されてきました。
主たる茶碗の一つとして「写し」も繰り返し手掛けられています。