明時代の龍泉窯で焼成された七官青磁です。幾重にも施された重厚な釉層が深みある青磁色を放っています。陰刻(縦線)の溝に青磁釉が厚く溜まる事で見事な瓜形が表現されており、夏は「西瓜」、冬は「南瓜」と見立てた使い方も楽めます。高台内の焦げた露胎が美しい赤褐色を呈し、一つの見所となっています。室町時代までは唐物が茶陶の中核を担う荘厳な高級品として取り上げられ、足利将軍も好まれた事から権力の象徴として尊ばれました。
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- 商品コード
- 230722-2
- 時代
- 明時代
16~17世紀
- 重量
- 1,660g
- 胴径
- 18.2cm
- 口径
- 9.6cm
- 高さ
- 17.2cm(共蓋を含まない:12.7cm)
- 底径
- 9.5cm
- 次第
- 塗蓋
時代箱
- 状態
- 口縁にノミホツがあります
蓋に僅かな釉剥げがあります
口縁にノミホツ、蓋に僅かな釉剥げが見られますが、ほぼ完品(無傷)の範疇と云え、優品の条件を満たしています。蓋の一部に煙が入っています。
七官青磁
七官青磁とは明時代後期を中心に龍泉窯で焼成された青磁です。
名称の由来は七位の官位の役人(中国の役人)が日本に伝えたとする説が知られています。
ビードロのように光沢が強い透明感ある青い釉色を呈しており、
砧青磁や天竜寺青磁にはあまり貫入が入りませんが、
七官青磁には多くの貫入が入っている作品が目立ちます。
香炉、香合、花入、文房具等といった文人の愛玩品が器種の中心を成し、
中でも茶の湯に用いられる花入は声価が高いです。