古美術 天平堂

色絵吹墨薄墨草花文ぐい呑(13代 今泉今右衛門)

御売却済

吹墨と薄墨がペアになったシックで華麗なぐい呑です。赤絵の地紋が作品をより特徴付けており、底部中央に「今右衛門」と彫銘が記されています。

商品コード
220722-7

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作者
13代 今泉今右衛門
1926(大正15)年~2001(平成13)年
人間国宝
重量
約 71g(1客あたり)
約 6.1×5.5cm
高さ
約 4.6cm
底径
約 3.8cm
次第
共箱
共布
状態
完品(無傷)

使用感のない良好な状態を保っています。


13代 今泉今右衛門 1926(大正15)年~2001(平成13)年

13代今泉今右衛門は12代今泉今右衛門の長男として佐賀県に生まれました。
本名を善詔といいます。
1943(昭和18)年、佐賀県立有田工業学校を卒業しました。
1949(昭和24)年、東京美術学校(現:東京芸術大学)工芸科を卒業しました。
1958(昭和33)年、佐賀県展で最高賞を受賞しました。
1963(昭和38)年、一水会陶芸展で一水会会長賞を受賞しました。
一水会陶芸部会員に推挙されました。
1965(昭和40)年、日本伝統工芸展で日本工芸会会長賞を受賞しました。
日本工芸会正会員に推挙されました。
1972(昭和47)年、「色鍋島かるかや文鉢」が東京国立近代美術館に買い上げられました。
1974(昭和49)年、一水会陶芸展審査委員に就任しました。
1975(昭和50)年、13代今泉今右衛門を襲名しました。
1976(昭和51)年、日本陶磁協会賞を受賞しました。
父の死去で色鍋島技術保存会に対する国の重要無形文化財総合指定が解除されたのですが、
「色鍋島今右衛門技術保存会」を改組して会長となり再認定を受けました。
日本工芸会理事に推挙されました。
日本伝統工芸展の出品作品が文化庁に買い上げられました。
1979(昭和54)年、日本伝統工芸展優秀賞(NHK会長賞)、佐賀県芸術文化賞を受賞しました。
1980(昭和55)年、日本伝統工芸展鑑査委員に就任しました。
1981(昭和56)年、日本陶芸展最優秀作品賞(秩父宮賜杯)を受賞しました。
「有田陶芸協会」の発足に伴って会長に就任しました。
日本工芸会西部支部幹事長に就任しました。
1982(昭和57)年、佐賀県陶芸協会会長に就任しました。
日本伝統工芸展の出品作品が東京国立近代美術館に買い上げられました。
日本伝統工芸展鑑査委員に就任しました。
1983(昭和58)年、日本伝統工芸展鑑査委員に就任しました。
1984(昭和59)年、西日本文化賞を受賞しました。
1985(昭和60)年、日本伝統工芸展鑑査委員に就任しました。
1986(昭和61)年、紫綬褒章を受章、佐賀県政功労賞、佐賀新聞文化賞を受賞しました。
1987(昭和62)年、日本工芸会常任理事に推挙されました。
日本伝統工芸展鑑査委員に就任しました。
1988(昭和63)年、毎日芸術賞、第一回MOA岡田茂吉賞を受賞しました。
1989(平成元)年、重要無形文化財「色絵磁器」の保持者(人間国宝)に認定されました。
日本陶磁協会金賞を受賞しました。
1991(平成3)年、佐賀県庁県民ホールの陶壁を制作しました。
1992(平成4)年、国際陶芸アカデミー(IAC)の名誉会員に推挙されました。
1993(平成5)年、佐賀県立有田窯業大学校長に就任しました。
1995(平成7)年、国際文化交流に対し、外務大臣より表彰されました。
1998(平成10)年、グッドデザイン賞審議委員に就任しました。
1999(平成11)年、勲四等旭日小綬章を受章しました。
2000(平成12)年、日本工芸会副理事長に就任しました。
伝統的な色鍋島の装飾技法に加え、
「吹墨」、「薄墨」、「吹重ね」という独創的な作風を創出しました。
13代が日本陶芸界に与えた技術的功績は計り知れず、
端正で流麗な造形、安定した色調、精緻な文様の斬新さには驚嘆すべきものがあります。


吹墨

吹墨とは呉須を霧吹き状に吹き掛ける装飾技法です。
線書きや濃みではできない濃淡やグラデーションを表現する事ができます。
明時代末期の古染付が起源とされ、
初期伊万里においても影響を色濃く受けて再現されました。


薄墨

薄墨とは薄墨色の絵具を霧吹き状に吹き掛ける装飾技法です。
線書きや濃みではできない濃淡やグラデーションを表現する事ができます。
明時代末期の古染付が起源とされ、
初期伊万里においても影響を色濃く受けて再現されました。


「自作物」と「窯物」

個人作家の概念を確立しようと試みた13代今泉今右衛門は、
自ら創案した美術作品を「自作物」とし、
それ以外の作品を「窯物(量産用の高級調度品)」と区別して制作するようになりました。
自作物には「彫銘」、窯物(錦)には「染付銘」が入ります。
自作物は美術品としての最高品質を保持する為、
制作には今右衛門窯の中でも特に優れた技術を持つ上級技術者が担当しています。
このように13代の時代に至って職人集団の今右衛門窯から、
個人芸術作家の工房として大きな転換期を迎えました。
13代や14代今泉今右衛門の彫銘は自作物の記銘法として認識されていますが、
元来は自作物を区別する為ではなく、
11代今泉今右衛門が作風に応じて使い分けていた銘の一つでした。