落ち着きある灰青色を呈した龍泉窯の青磁菊盃です。最高の寸法で、外面胴部に段が設けられており、しっかりと指先がフィットします。重陽の節句(陰暦9月9日)に奈良時代より宮中で催された観菊の宴を「菊(水)の宴」といい、盃に菊花を浮かべた菊酒を飲むと延命長寿が叶うと信じられていました。現品にお酒を注ぐと、柔らかな菊文を覗く事ができ、至福の一献を傾けられます。
- 商品コード
- 220402-3
お問い合わせ
- 時代
- 明時代
15世紀
- 重量
- 121g
- 口径
- 8.1cm
- 高さ
- 3.5cm
- 底径
- 4.0cm
- 次第
- 時代箱
- 状態
- 完品(無傷)
素晴らしい状態を保っています。
天龍寺青磁
天竜寺青磁とは元時代後期から明時代中期に龍泉窯で焼成された青磁です。
名称の由来は南北朝時代に天龍寺造営を名目とする貿易船「天龍寺船」によって、
この種の青磁が大量に舶載された事や、
夢窓疎石が天龍寺に伝えた浮牡丹手の香炉からという説があります。
龍泉窯における青磁も元時代には総体に大きくなり、
失透性の緑色を帯びた釉薬が厚く施されているのが特徴です。
砧青磁は無文様を基調としていましたが、
天龍寺青磁は加飾を求める一般の風潮を受け、
劃花や印花の施された物が大量生産されました。
鉄斑文を釉面上に飛ばした「飛青磁」も天竜寺青磁を特徴付ける加飾法です。