古美術 天平堂

赤茶碗(12代 樂弘入)

御売却済

1919(大正8)年に隠居した後の最晩年に当たる作品です。温和な優しい雰囲気と巧みな厳しい箆削り、赤樂釉の鮮やかな美しさに魅了されます。高台脇に徳川頼倫公の筆による「隠居印」と「十二代喜長角印」が見られます。

作者
12代 樂弘入
1857(安政4)年~1932(昭和7)年
状態
完品
重量
235g
11.8cm
高さ
7.3cm
底径
4.8cm
次第
共箱
15代 樂直入 外識箱
商品コード
210311-7

12代 樂吉左衛門(弘入) 1857(安政4)年~1932(昭和7)年

12代樂吉左衛門は11代樂吉左衛門(慶入)の長男として京都に生まれました。
名を小三郎(後に惣治郎・吉左衛門)、諱を喜長、号を翫土軒・雪馬・弘入といいます。
1871(明治4)年、12代樂吉左衛門を襲名しました。
1890(明治23)年、長次郎三百回忌に赤茶碗を300碗制作しました。
この時に使用した印は表千家11代碌々斎宗左の筆による「草樂印」です。
1919(大正8)年、長男・惺入に家督を譲って滋賀県石山の別邸に隠居し、「弘入」と号しました。
苦難の茶道衰退期を慶入と共に乗り越えて家業維持に貢献しました。
9代樂吉左衛門(了入)の特色であった箆による造形を継承していますが、
温和な性格を反映し、丸みを帯びた優しい作例が多いです。
赤樂釉の色調は変化に富み、窯変や火替わりによる明暗の変化が美しいです。
襲名した1871(明治4)年から1919(大正8)年に隠居するまでは石山丈山の筆による「八樂印」、
隠居した1919(大正8)年以降は紀州徳川家15代徳川頼倫の筆による「樂印」を用い、
「湖南作」、「於石山閑居」等と箱書された物もあります。
「十二代喜長角印」、伏見宮貞愛親王の筆による「拝領印」、
西本願寺御用の「澆花印」も知られています。


15代 樂吉左衛門(直入) 1949(昭和24)年生

15代樂吉左衛門は14代樂吉左衛門(覚入)の長男として京都に生まれました。
名を光博(後に吉左衛門)、号を直入といいます。
1973(昭和48)年、東京芸術大学彫刻科を卒業後、イタリアに留学しました。
1981(昭和56)年、15代樂吉左衛門を襲名しました。
1987(昭和62)年、日本陶磁協会賞を受賞しました。
1988(昭和63)年、長次郎四百回忌を営みました。
1991(平成3)年、京都美術文化賞を受賞しました。
1992(平成4)年、日本陶磁協会賞金賞を受賞しました。
1993(平成5)年、MOA岡田茂吉優秀賞を受賞しました。
1997(平成9)年、織部賞を受賞しました。
1998(平成10)年、毎日芸術賞を受賞しました。
2000(平成12)年、フランス政府より芸術文化勲章・シュヴァリエを受章しました。
2001(平成13)年、京都府文化賞功労賞を受賞しました。
2006(平成18)年、MOA岡田茂吉大賞を受賞しました。
2007(平成19)年、京都市文化功労賞を受賞しました。
滋賀県守山市の佐川美術館に「樂吉左衛門館」が新設されました。
京都市文化功労者として顕彰を受けました。
2019(令和元)年、長男・篤人に家督を譲って隠居し、「直入」と号しました。
海外でも優れた活動が注目されており、
伝統の中に現代性を付与した作風は現代における樂焼を掲示しています。
「焼貫」の技法を駆使した大胆な箆削りによる前衛的な作風を確立しています。