古美術 天平堂

藍柿右衛門鹿紅葉文皿(江戸中期)

御売却済

好画題として人気の高い鹿紅葉文が絶妙な余白を活かして描かれています。七寸皿(21cm)を超える大きさで存在感があり、探してもなかなか出会う事のできない作品です。

時代
江戸中期
17世紀後半
状態
完品
経年による使用感があります
重量
375g
口径
22.7cm
高さ
3.1cm
底径
14.4cm
次第
印籠箱(薬籠箱)
https://tenpyodo.com/dictionary/wooden-box/
類似品
『柴田コレクション(Ⅷ)-華麗なる古伊万里の世界-』、佐賀県立九州陶磁文化館、P26,No32.
商品コード
210204-2

柿右衛門様式

柿右衛門様式とは延宝年間(1673~81)頃を中心に焼成された伊万里焼の様式です。
現在における「柿右衛門」の定義とは柿右衛門家のみで造られた独占的な作品ではなく、
V.O.C(オランダ東インド会社)からの大量注文を受けて、
肥前有田の窯々で輸出用に完成された作品群として「様式」の語句が付加されています。
絵師の手による余白を活かした繊細な絵付け、精緻を極めた作行を特徴とし、
優雅で気品高い柿右衛門様式は欧州の王侯貴族を魅了した高級花形商品として、
V.O.Cによって大量に積み出しされた磁器の中でも特に根強い人気を博しました。
>更に「濁手」と呼ばれる純白色の温かみある柔和な素地は色絵の鮮麗さをより際立たせ、
以後のマイセンやシャンティイにおける欧州磁器の焼成に大きな影響を与えました。
尚、柿右衛門様式には「渦福」と呼ばれる銘款が入った作品が多く見られます。
デザイン化した「福」が渦を巻いたように見える事から呼び慣わされている名称です。
「金」、「古人」等の銘款は上手の精作に多く見られます。
江戸時代に輸出された古伊万里も豪華絢爛な美を示しましたが、
人々の目を引いて関心を集めているのはやはり柿右衛門様式の作品です。

肥前磁器 関連年表


鹿(文様)

鹿は神の使いとして神社に飼われる事もあり、
角は雄のみにあって毎年生え変わります。
中国では1000年で「蒼鹿」、1500年で「白鹿」、2000年で「玄鹿」になるとの伝説があり、
長寿の仙獣とされています。
寿老人には玄鹿を伴う表現が多いです。
又、福禄寿の「禄」と同音同声である為、文字の上からも長寿の象徴とされています。
明・清時代の磁器には多数の鹿が描かれた「百鹿文」が知られています。
日本においては平安時代に鹿と紅葉を組み合わせる文様が生まれ、
後に和様意匠として長く用いられる事になりました。


楓(文様)

楓の語源は葉が蛙の手を広げた形に似ている「蛙手(かへるで)」の転とされています。
紅葉は秋に木の葉が紅変する事を指し、美しい楓の紅葉がそのまま植物名になりました。
古くから秋の風物詩として欠かせません。
紅葉はカナダの国章にも指定されています。