古美術 天平堂

Special Preview先行紹介

李朝刷毛目水指(朝鮮時代)

御売却済

優しく静かな品位を備えた水指です。刷毛目と素地が醸し出す豊かな表情に自由で飾らない美が垣間見れます。運び、棚水指と幅広く活用する事ができます。

時代
朝鮮時代
16世紀
状態
完品
重量
625g
胴径
15.6cm
口径
10.7cm
高さ
10.9cm
底径
6.8cm
次第
塗蓋
時代箱
商品コード
201201-4

刷毛目

刷毛目とは鉄分の多い素地に刷毛で白泥を施し、
透明釉を掛けて焼成した粉青沙器です。
粗雑な素地を白磁のように美しく見せようと白化粧を行う際、
白泥の中にどっぷりと浸し掛けにすると水気が回って壊れ易くなる為、
刷毛で塗る方法が執られた事に始まったという説や、
作業工程を簡略化したという説等も知られています。
日本に将来された李朝の刷毛目茶碗は茶人間で珍重されました。
時代や装飾上の特徴から様々な名称が与えられ、
和物茶碗においても意匠化されました。
茶碗では平たい端反りの器形が多く見られます。


李朝(李氏朝鮮)

李朝とは1392年に李成桂が朝鮮半島に建国した朝鮮最後の統一王朝です。
朝鮮の国号は李成桂が明国王に認知を求め、1393年に採択した経緯があります。
「李朝」の呼称は通称にすぎませんが、
日本ではこの通称が定着して長く用いられています。
漢城(現:ソウル)を首都とし、
政治理念を儒教において絶対的な社会性としました。
国教である儒教の精神は人々の生活の規範として深く浸透し、
現世の実質的生活を尊び、清廉潔白を崇め、醇朴で倹素な気風を養う事が理念とされます。
節用を重んじた体制下では遂に色絵が焼成される事はありませんでした。
このように李朝では高麗時代の仏教が衰え、抑仏崇儒政策が急速に推し進められました。
「白」は神聖と簡素を旨とする清浄無垢な色彩であり、
祭器においても白磁が用いられました。
祭器は李朝全期を通して盛んに焼成されましたが、
儒教が人々の心の奥にまで浸透してきた李朝中期は特に注目されています。
李朝前期の体制に従う為だけの儀式も李朝中期には精神の拠り所として根付いていきます。
李朝前期における祭器の使用は社会の上層部だけに限られていましたが、
李朝中期以降は一般庶民も儀式に従って先祖の霊を祭る習慣が生活の中心を占めてきます。
こうして国全体における祭器の需要は膨大なものとなり、
増加の傾向を辿っていきました。
日清戦争(1894~1895)後の1897年に国号を「大韓」と改称しました。
日露戦争(1904~1905)後は日本の保護国となり、
1910年の韓国併合で滅亡しました。