古美術 天平堂

黒茶碗(9代 大樋長左衛門)

250,000

晩年期における最上位作品です。豊満な美しいフォルムにたっぷりと施された黒幕釉が見事な景色を生み出しています。薬籠形の共箱と合わせた二重共箱からも会心の出来栄えである事が窺えます。

作者
9代 大樋長左衛門
1901(明治34)年~1986(昭和61)年
状態
完品
重量
339g
12.6×12.4cm
高さ
8.2cm
底径
5.3cm
次第
仕覆
二重共箱
商品コード
201030-10

9代 大樋長左衛門 1901(明治34)年~1986(昭和61)年

9代大樋長左衛門は8代大樋長左衛門の次男として石川県に生まれました。
本名を長次郎、名を長左衛門、号を陶土斎といいます。
1917(大正6)年、石川県立工業学校窯業科を卒業後、父に師事して作陶に精進しました。
1923(大正12)年、金沢市東山公園麓の松林の中に工房「芳土庵」を設けました。
1925(大正14)年、9代大樋長左衛門を襲名しました。
大徳寺488世全提要宗より「大樋」印を授かりました。
1930(昭和5)年、宮中、大宮御所の茶室用品の御用命を受けました。
1935(昭和10)年、宮中、大宮御所、秋泉御茶室用御茶碗の御用命を受けました。
1936(昭和11)年、茶碗12ヶ月作陶展を開催しました。
1940(昭和15)年、内閣総理大臣・近衛文麿より自筆の「長左衛門」金印を授かりました。
1942(昭和17)年、工芸技術保存作家の指定を受けました。
1958(昭和33)年、日本工芸会正会員となりました。
1973(昭和48)年、日本陶芸展に推薦招待されて数印黒楽茶碗を出品しました。
1977(昭和52)年、裏千家15代鵬雲斎宗室より「陶土斎」の号を授かりました。
手捏ねによる樂焼本来の伝統的手法を忠実に守って歴代の中でも優れた陶才を発揮し、
江戸時代から続く大樋焼の技は円熟した非凡の境地を示しました。
侘びた中にも抑揚の利いた温雅な作風を示し、
大樋焼独特のねっとりとした飴釉の茶碗はもとより黒茶碗にも傑作を残しています。
たっぷりとした二重掛けの黒釉が作り出す「黒幕釉」を創案し、
その絶妙な垂れの景色は高い評価を受けています。