柿右衛門色絵花筏文皿(江戸中期)

¥200,000

延宝年間(1673~81)頃の基準作となる盛期伊万里の優品です。適度な厚みに藍柿右衛門(染付)とはやや異なる白色の釉調に品位が感じられます。見込みに赤絵で丸枠を描き、精緻な染付の濃淡により花筏文が鮮明に彩られています。縁側には扇文を割文様的に配列し、清麗で気品ある華やかさと共に和意匠として一つの完成を遂げています。同手の作品に「延宝年製」銘のある色絵花筏文皿が知られており、東京国立博物館所蔵の「延宝年製」銘のある色絵三果文皿(重美)と共に精華を極めます。色絵三果文皿は鍋島同様に色絵の輪郭線を染付で描いており、色絵花筏文皿の波濤文の描写も鍋島作品に近似している等、盛期鍋島と比肩する高度な技術水準に達していた事が立証できます。

在庫あり

時代江戸中期
17世紀後半
状態完品
重量254g
口径14.9cm
高さ2.7cm
底径10.8cm
次第薬籠箱を作成させて頂きます
類似品『肥前の色絵 その始まりと変遷』展、佐賀県立九州陶磁文化館、P70,No97.
商品コード: 200802-11b 商品カテゴリー:

説明

柿右衛門様式

柿右衛門様式とは延宝年間(1673~81)頃を中心に焼成された伊万里焼の様式です。
現在における「柿右衛門」の定義とは柿右衛門家のみで造られた独占的な作品ではなく、
V.O.C(オランダ東インド会社)からの大量注文を受けて、
肥前有田の窯々で輸出用に完成された作品群として「様式」の語句が付加されています。
絵師の手による余白を活かした繊細な絵付け、精緻を極めた作行を特徴とし、
優雅で気品高い柿右衛門様式は欧州の王侯貴族を魅了した高級花形商品として、
V.O.Cによって大量に積み出しされた磁器の中でも特に根強い人気を博しました。
更に「濁手」と呼ばれる純白色の温かみある柔和な素地は色絵の鮮麗さをより際立たせ、
以後のマイセンやシャンティイにおける欧州磁器の焼成に大きな影響を与えました。
尚、柿右衛門様式には「渦福」と呼ばれる銘款が入った作品が多く見られます。
デザイン化した「福」が渦を巻いたように見える事から呼び慣わされている名称です。
「金」、「古人」等の銘款は上手の精作に多く見られます。
江戸時代に輸出された古伊万里も豪華絢爛な美を示しましたが、
人々の目を引いて関心を集めているのはやはり柿右衛門様式の作品です。

肥前磁器 関連年表