柿右衛門様式色絵唐子凧揚文皿

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唐子が凧揚げをして遊ぶ盛期伊万里(柿右衛門様式)の珍品です。柔らかい濁手の地肌に上手作品に見られる群青色や金彩を加えた彩色で上品に彩られています。新年を祝うに相応しい優品です。
※福岡県立美術館のwebページ

御売却済

時代江戸中期(17世紀後半)
状態完品
口径15.2cm
高さ2.1cm
底径8.5cm
次第薬籠箱(桐箱)を作成中
類似品『日本陶磁大系20 柿右衛門』、平凡社、P65,No73.
商品コード: 181214-5 商品カテゴリー:

説明

柿右衛門様式

 柿右衛門様式とは延宝年間(1673~81)頃を中心に焼成された伊万里焼の様式です。
現在における「柿右衛門」の定義とは柿右衛門家のみで造られた独占的な作品ではなく、
V.O.C(オランダ東インド会社)からの大量注文を受けて、
肥前有田の窯々で輸出用に完成された作品群として「様式」の語句が付加されています。
絵師の手による余白を活かした繊細な絵付け・精緻を極めた作行を特徴とし、
優雅で気品高い柿右衛門様式は欧州の王侯貴族を魅了した高級花形商品として、
V.O.Cによって大量に積み出しされた磁器の中でも特に根強い人気を博しました。
更に「濁手」と呼ばれる純白色の温かみある柔和な素地は色絵の鮮麗さをより際立たせ、
以後のマイセンやシャンティーイにおける欧州磁器の焼成に大きな影響を与えました。
尚、柿右衛門様式には「渦福」と呼ばれる銘款が入った作品が多く見られます。
デザイン化した「福」が渦を巻いたように見える事から呼び慣わされている名称です。
「金」、「古人」等の銘款は上手の精作に多く見られます。
江戸時代に輸出された古伊万里は柿右衛門様式の数量を遥かに凌いでおりますが、
人々の目を引いて関心を集めているのはやはり柿右衛門様式の作品です。

肥前年表(柿右衛門様式)

素焼き技法の導入と技術発展

 延宝年間(1673~81)頃から生掛け焼成の制作ロスを防いで効率を図るべく、
「素焼き」技法が採り入れられるようになると、
素地強度や精巧さが付加されて品質を一定に保つ事が可能になりました。
この頃から匣鉢(ボシ)の使用が始まり、
窯内で灰や鉄分等の不純物の付着を防いで均一な温度で焼成する事が可能になりました。
匣鉢内に器物を置く際は目砂を撒くようになり畳付に粗い砂が付着する事も減少しました。
又、陶石の精製技術も格段に進歩して汚れとなる不純物をより除去できるようになります。
従って、白磁にとって最も必要不可欠な白い胎土が汚される事も少なくなりました。

濁手

 最盛期の柿右衛門様式を代表する技法に濁手が知られています。
「濁し」とは佐賀地方の方言で「米の研ぎ汁」を意味し、
米の研ぎ汁のような温かみある乳白色の柿右衛門白磁を「濁手」や「乳白手」と呼びます。
通常の伊万里白磁や染付素地のように青味を帯びていない為、
色絵の美しさが鮮麗に映えます。
これは欧州への輸出向けに開発された技法で伊万里の歴史の中でも究極の至芸といえ、
柿右衛門様式における最高品質の白磁素地として確立されました。
余白を残しながら主文様を描く事で濁手素地と色彩美を調和した柿右衛門様式の作品は、
欧州の王侯貴族を魅了して根強い人気を博しました。