藍柿右衛門鳳凰文皿

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孤高の貫禄が感じられる盛期伊万里(柿右衛門様式)の秀逸品です。器形の精緻さと最上質の呉須を使用した細密な鋭い筆致には驚嘆すべきものがあります。上手の作品に確認される在銘「金銘」も嬉しく、この時期における一つの頂点を極めた器といえます。

御売却済

時代江戸中期(17世紀後半)
状態完品
口径18.7cm
高さ2.7cm
底径12.2cm
次第薬籠箱(桐箱)
商品コード: 180927-1 商品カテゴリー:

説明

柿右衛門様式

 柿右衛門様式とは延宝年間(1673~81)頃を中心に焼成された伊万里焼の様式です。
現在における「柿右衛門」の定義とは柿右衛門家のみで造られた独占的な作品ではなく、
V.O.C(オランダ東インド会社)からの大量注文を受けて、
肥前有田の窯々で輸出用に完成された作品群として「様式」の語句が付加されています。
絵師の手による余白を活かした繊細な絵付け・精緻を極めた作行を特徴とし、
優雅で気品高い柿右衛門様式は欧州の王侯貴族を魅了した高級花形商品として、
V.O.Cによって大量に積み出しされた磁器の中でも特に根強い人気を博しました。
更に「濁手」と呼ばれる純白色の温かみある柔和な素地は色絵の鮮麗さをより際立たせ、
以後のマイセンやシャンティーイにおける欧州磁器の焼成に大きな影響を与えました。
尚、柿右衛門様式には「渦福」と呼ばれる銘款が入った作品が多く見られます。
デザイン化した「福」が渦を巻いたように見える事から呼び慣わされている名称です。
「金」、「古人」等の銘款は上手の精作に多く見られます。
江戸時代に輸出された古伊万里は柿右衛門様式の数量を遥かに凌いでおりますが、
人々の目を引いて関心を集めているのはやはり柿右衛門様式の作品です。

肥前年表(柿右衛門様式)

素焼き技法の導入と技術発展

 延宝年間(1673~81)頃から生掛け焼成の制作ロスを防いで効率を図るべく、
「素焼き」技法が採り入れられるようになると、
素地強度や精巧さが付加されて品質を一定に保つ事が可能になりました。
この頃から匣鉢(ボシ)の使用が始まり、
窯内で灰や鉄分等の不純物の付着を防いで均一な温度で焼成する事が可能になりました。
匣鉢内に器物を置く際は目砂を撒くようになり畳付に粗い砂が付着する事も減少しました。
又、陶石の精製技術も格段に進歩して汚れとなる不純物をより除去できるようになります。
従って、白磁にとって最も必要不可欠な白い胎土が汚される事も少なくなりました。

絵文様の解説

 鳳凰は梧桐(青桐)に宿り、竹の実を食べ、醴泉水を飲むという想像上の霊鳥です。
古来中国では麒麟、霊亀、応竜と共に「四霊(四瑞)」の一つとして尊崇されました。
聖天子出生の瑞兆として出現すると伝えられており、
体は前半身が麒麟、後半身は鹿、頸は蛇、尾は魚、背は亀、頷は燕、嘴は鶏に似て、
羽は孔雀のように五色絢爛で声は五音にかなって気高いとされます。
「鳳」は雄、「凰」は雌を指し、中国で龍は皇帝、鳳凰は皇后の象徴としても知られています。
桐、竹、牡丹等と共に描かれる事が多いです。