評価基準と傷・直し

Valuation Repair

骨董品・茶道具の評価基準

骨董品・茶道具は「いつの時代にどこで造られた物」、「どのような用途で生まれた物」、「品質や状態」、「(茶道具では)伝来や次第」等の諸条件に基づいて美術競売(オークション)で取引が行われます。
作品が少なく希少価値のある人気作品は必然的に評価も高くなります。
初期伊万里を例に出すと「吹墨月兎文皿」は同じ時代に造られた別の図柄の初期伊万里に比べて何倍もの価格で取引されます。
鑑賞陶器は主に作品自体に重点が置かれて評価されますが、名物等の茶道具に至っては伝来や次第による付加価値が評価の大半を占めているといっても過言ではありません。
又、茶道家元が茶道具の価値を認めた書付は其々の流儀において重宝される事から需要も高くなります。


陶磁器の傷・直し

窯出しの後で異物にあてる等して生じた「入(ニュウ)」、「ホツ」、「欠け」は「傷」となり、程度(範囲・箇所)や作品によっても大きく異なってくるのですが、基本的には欠点(減価)対象となります。(地貫入は素地と釉薬の収縮率の相違から生じた貫入で傷という範疇に含まれない事からさほど減価対象にはなりません)
この傷を補強すると共に見栄え良くする技法が「直し(修復)」であり、「金直し」、「銀直し」、「共直し」等と区分されています。
金蒔絵を用いる等で職人の手を経た物は直しの域を超えて雅味ある作品として伝わっています。
陶器(土物)では景色の一環として捉えられる場合もありますが、磁器ではよほどの作品を除いては欠点対象となります。
骨董品は数百年という永い年月を経過しており、使用目的で生まれた物が大半を占めておりますので、作品によっては多少の傷は仕方ないといえます。
傷や直しがあまり気にならないという方には完品(無傷)よりも安く入手できますが、将来的にお手放しになる事を考慮すると状態は好ましいに越した事はございません。

評価基準と傷・直し 評価基準と傷・直し 評価基準と傷・直し